(仮称)町田市立国際工芸美術館整備工事
皆さんは芹ヶ谷公園に隣接している住宅街を歩いたことはありますか。
「崖地から平地へ」という旗が驚くほどたくさん立っています。
近隣住民の方の多くは建設自体に反対しているのではなく、平地への建設を求めていることが判ります。
2回の入札不調やプロポーザル中止には近隣住民の方の反対も影響しており、近隣住民と向き合わずに進めることは無理な段階に来ていると私は考えます。
- 質問1
- 入札不調とプロポーザル中止の原因は何か
回答
1回目の入札では、単体企業の場合は市内事業所のみ、特定経営共同企業体(JV)の場合は市外事業者と市内本店もしくは営業所等を有する者と結成することを参加条件としました。
その結果、JVで1社の参加申請がありましたが、その後に辞退届が提出されたため、本件入札を中止しました。
次に2回目の入札では、市外事業者が単体企業として参加できるよう条件を緩和しました。
その結果、市外事業者2社から参加申請がありましたが、その後いずれも辞退届が提出されたため、本件入札も中止しました。
最後に、3回目の事業者選定では、市内経済の活性化に資する取組と立地特性等を考慮した工事における創意工夫を提案として求める公募型プロポーザル方式をいたしました。
その結果、市外事業者1社から参加申請がありましたが、期日までに技術提案書の提出がなかったため本件プロポーザルも中止しました。
参加申請のあった事業者から辞退の理由を聞き取ったところ、金額が合わない、管理技術者や職人の確保ができないといった回答がありました。
最後に、事業者選定が3度にわたり中止となったことは市として非常に残念であり、契約に至らなかった要因としては、資材価格や賃金の高騰に加え、全国的な働き手不足の影響によると考えております。
- 再質問1
- 1月の追加予算を算出した時にも物価高騰は予測できたと思うのですが、いかがでしょうか。
回答
資材価格の高騰など従前から物価高騰は続いております。今後も物価高騰が想定される中で工事費の算出をしてまいります。
ただ、工事費の算出におきましては、物価の高騰を予測した単価ではなく、工事発注時点の最新の単価を採用しています。例えば、東京都市建設協議会の示す単価または刊行物見積などがあります。そうした最新の単価を採用しているため、市としては適切な工事費であったと考えております。
- 再質問2
- 今定例会の17番議員の質問で、今後CM(コンストラクションマネジメント)を導入することが明らかになりました。
現設計の斜面地ではわずかな工事費削減しかできないと私は考えております。
CMを入れなくても、設計者が案を検討し、予算内に費用を抑えるのが通常の業務であります。CMで担う業務の多くは、そもそも設計者の仕事でもあると考えます。
もし、CMを入れて工事費が大幅に下がるようなら、設計者の力量不足ではないでしょうか。
また本日27番議員の質問によると、今年度中に早々にCMを導入するとのことでしたが、
今定例会では追加の予算は出ておりません。CM導入の財源をお聞かせください。
回答
CMの予算は、芹ヶ谷公園・芸術の杜パークミュージアム推進事業の現予算の中で実施いたします。
- 再質問3
- CM方式は、おそらくマネージャーの力量によるところがすごく大きいと思いますので、報酬のあり方も議論が必要だと思いますが、どのようにお考えですか。
回答
CMについては、マネージャーの力量と人工が報酬に大きく影響を与えるものと考えております。
そのため、業務内容を精査した上で、国の考え方を参考に、その内容を的確に実施できる技術者が在籍する会社を選定してまいりたいと考えております。
- 再質問4
- 工芸美術館の事業者が決定に至らなかったのは、近隣住民の反対の影響もあると考えております。
近隣住民との調整に折り合いがつかない限り、事業者決定を進めることは難しいと思います。
CMでは現在起きている近隣住民の反対への対応も業務となるのでしょうか
回答
今回のCM業務に、近隣住民の方の反対への対応を含める予定はありません。
- 再質問5
- 含める予定はないということは、何もしないと理解しました。
冒頭にご答弁いただきました11月6日のパークミュージアム会議で出た意見は、いち早く進めて欲しといったものは一切なく、コストをかけるべきではないといった、どちらかというと慎重でネガティブな内容でした。
パークミュージアム会議では、市民も行政もみんなで良いものを作るために、幸せな気持ちで進めるために計画変更をすべきだと繰り返し皆さんの口から語られたというふうに聞いております。
市の予算も無限ではないので、やはり大幅な計画の変更を求めますが、いかがでしょうか、
回答
(仮称)国際工芸美術館の計画につきましては2019年8月に開催いたしましたスタートアップミーティングに始まり、2023年5月の市民説明会まで芹ヶ谷公園近隣の地域住民の皆様をはじめ市民の皆様に丁寧に説明を行うとともに、ご意見を伺いながら進めてきたところでございます。
また、議会でもご質問に対して丁寧なご説明をしてまいりました。
市立博物館も2019年6月に閉館し展示も終了をしております。
地域の皆様からは、(仮称)国際工芸美術館の完成を心待ちにしているという声もいただいております。
また、私も直接、芹ヶ谷公園のイベントの時に近隣にお住まいの方から、「近くに良いものができて街が良くなる、楽しみにしている」というありがたい声もいただいたところでございます。
今まで以上により多くの皆様に、ガラスと陶磁器のコレクションをご覧いただく場として、 現在の計画で早く完成させたいと思っております。
- 再質問6
- どうしても違和感が拭えずにおります。ご答弁によると、積算も適切だった。市民の方々に丁寧に説明を行うとともに、ご意見を伺いながら進めてきたので、市は完璧であったというご答弁をいただきました。
本質から目を背けて進めているから、現在このような状態であるというふうに私は感じております。
先日市長の記者会見では、近隣住民の反対に対して3年くらい説明してきたのだから、新たに何かということはないとおっしゃっていました。
CM業務にも無く、市長は新たに何か対応することはないとおっしゃっていて、
大切なことに目をそらした状態で、また新たに入札等を行って落札に至らなかった場合、CM導入は税金の無駄遣いだったということになります。
そういったことが起こらないように検証した上だと思いますが、事前のリスク検証はどのように行ったのでしょうか。
回答
CMを導入することでリスクを検証するということはございません
- 再質問7
- リスクの検証はしていないということが分かりました。性善説で進めているということですね。
回答
CMはあくまでも今進行中の設計を見直したり、工事費、工期を見直したり、工事費だけではなくてこれから使い続けるためのランニングコストを見直すというCMを考えています。それを入れることでリスクがないというのは思っていません。
- 再質問8
- 近隣の住民の方の反対に対しては何もしない。その中で進めれば今回と同じような2回入札不調、プロポーザル中止という可能性もなくはないと私は感じています。
住民を無視して進めるんですか。
回答
これまでも丁寧に地域の方にまた市民の方にご説明し、またご意見を伺いながら進めてまいりました。今後も近隣の皆様に、丁寧にご説明をして対応してまいます。
要望
理解できない部分も多いのです。
正直なところ2回の入札不調やプロポーザル中止を踏まえて、やはり計画の見直しや点検が必要な段階に来ていると私は考えております。
ぜひ地域住民を無視しないで欲しいと思っております。
- 質問2
- 11月6日実施のパークミュージアム会議ではどのような意見が出たのか。
回答
パークミュージアム会議では、(仮称)国際工芸美術館整備工事の契約手続き結果の報告に対して、プロポーザル方式がうまくいかなかった理由を聞きたい、コストダウンばかりやっていては、安かろう悪かろうになってしまう、これ以上コストをかけるべきではない、急がず時間をかけて平地に建築することも検討してはどうかといった意見がありました。
(仮称)国際工芸美術館の整備に伴いPFI事業の遅れもあるのか等のご質問をいただきました。