ゼロカーボンシティまちだ

夏も地球沸騰化ともいえる猛暑になりました。気候変動や異常気象をどうにかするために必要なのが、二酸化炭素などの温室効果ガスを減らすゼロカーボンの取り組みです。
2022年1月に町田市は、ゼロカーボンシティまちだを宣言いたしました。
宣言には市民・事業者・市それぞれが手を取り合いと書かれています。市だけでなんとかできることではなく、市民や事業者の方にも行動に移していただくことが必要です。

質問
市民協働の取り組みについて


回答
第3次町田市環境マスタープランでは、環境についてみんなで学び協働を進める町を基本目標の一つとして、市民や事業者の皆様との協働に取り組むこととしております。


この基本目標に紐づく施策の成果指標である環境に配慮した行動を行っている市民の割合につきましては、2022年度の39%から、2031年度に10ポイント増の49%にすることを目標としており、2023年度の実績は37%からと前年度から若干低下をしております。


市民との協働の取り組みといたしましては、2024年3月に開催いたしました町田いいことフェスタでは、町田市町内会・自治会連合会、忠夫地区協議会及び忠夫小学校といった地元の皆様や環境活動に取り組む市民団体にも参画いただき、体験することを通した普及啓発を行うことができました。 今後は、こうしたイベントや環境学習などを積極的に行うとともに、新たな取り組みについても検討して、市民の方々との連携・協働をさらに進めてまいります

再質問1
成果指標である環境に配慮した行動を行っている市民の割合は、2022年度39%から、2023年度は37%と若干低下したとご答弁がありました。昨年と同じ取り組みをしていては上昇が見込めません。第3次町田市環境マスタープランの基本目標5施策1には、さまざまなエコ市民の育成と協働のネットワーク構築を進めますと書かれています。市民の方に行動に移していただくために、協働のネットワークの構築を進めることが必要だと考えますが、どのような取り組みを行っているか伺います。

回答
ゼロカーボンシティ町田の実現に向けて市民の皆様に行動変容をしていただくためには、まず環境に配慮した生活や行動を自分事として捉えていただく必要があると考えております。そうした環境の意識を高めることを目的に、環境学習への参加の機会を作ることや、環境に配慮した行動を促進する取り組みなどを行っております。


環境学習につきましては、高校生への取り組みとして、
都立山崎高等学校での総合的な探求の時間に参加をしております。総合的な探求の時間は生徒が地域住民と協力して地域課題の解決に取り組む学校活動でございます。


地球温暖化対策等をテーマに生徒たちは市からの説明をもとに議論を行い、最終的には私たちのエコ宣言、あるいはSNSの知名度を上げるには、などの内容を市の方にご提案をいただいて参考とさせていただいております。
大学生向けの取り組みといたしましては昨年和光大学の学生に環境マスタープランに関する講義を行いました。講義終了後に市の具体的な取り組みを踏まえた活発な意見交換会を行ったことで、環境問題をより身近な問題として捉える意識付けにつながりました。その他に環境講座の開催などを行っております。


また、町田市民大学での環境講座では、町田市の環境政策について市民の皆様に向けて講義を行っているところでございます。
市民の皆様に対して、環境に配慮した行動を促進する取り組みといたしましては、私のエコ宣言という取り組みを行っております。


この取り組みは、冷蔵庫を開けている時間を短くする、あるいはこまめにシャワーを止めるなどの市民の皆様が地球温暖化防止のために日常生活の中で行う取り組みを宣言していただくものでございます。この取り組みは2016年度から始め、2023年度は3540名の方に宣言をしていただきました。これまで延べ約1万4000人の方に宣言をしていただいております。


このように様々な機会を活用いたしまして、多くの市民の皆様に働きかけていくことで行動変容につなげてまいります。また、まちだECO toフェスタ(まちだいーことフェスタ)のように多様な主体が参画できる場を作ることで、引き続きゼロカーボンシティまちだの実現に向けた協働のネットワーク構築の支援に取り組んでまいります。

再質問2
協働のネットワークの構築という定義が私と違うのかもしれないのですが、個々の取り組みや講座に参加することにさらにもう一歩踏み込んだことが協働のネットワークの構築なのかなと私は捉えています。


ただ、様々なきっかけを作ることや周知・啓発はすべての出発点となりますので、今後も引き続きお願いしたいなと思いながらも、やはりそのもやもやするところもありまして。

例えば、まちだECO toフェスタなども大切な取り組みではあるのですが、イベントなので一時的なものであって、まちカフェのように出展者同士が繋がりあったりとか、そういった仕組みではないように思います。ネットワークの構築という観点では充足していると考えますでしょうか。

回答
まちだECO toフェスタがネットワークの構築という観点で充足しているかどうかということですが、市民の皆様に行動変容をしていただくためには、より多くの方に環境意識を高めていただくよう働かけることが必要だと考えております。


まちだECO toフェスタについては、ネットワークの構築という視点でも、これまで以上に効果が出るよう開催内容などを含め工夫をしていきたいと考えています。

再質問3
さらに、もう一歩踏み込んでいただけるというふうに捉えました。
ネットワーク構築の事例としては、行政が主導で進めるものとしては地球温暖化対策地域協議会です。相模原市や市川市、横浜市などに設置されております。
また、市民が主導で進めて行政と連携する例としては様々あるのですが、例えばカーボンニュートラル厚木未来プロジェクトや上田リバース会議などがあります。


町田市でも昨年、市役所2階の市民協働応援ルームでゼロカーボンシティ町田プラスが開催されました。日頃から環境活動をしている方だけではなく、学生さんや子育て中のお母さんなど幅広い市民の方が参加されました。告知、集客や事務局を市民団体が担って、行政と市民の良い関係が築けたと感動したところです。このような市民団体と連携すれば脱炭素のネットワークが構築できると考えますが、いかがでしょうか


回答
市民団体と連携することで脱炭素のネットワークが構築できるのではないかということでございますが、ゼロカーボンシティ町田の実現に向けて市民、事業者、市民団体の皆様がネットワークを構築していくことを支援することは課題として捉えております。


より効果的な手法につきましては議員がご案内していただきました他の自治体の事例なども含め、引き続き情報収集いたしまして、ネットワーク構築の研究をしてまいりたいというふうに考えております。

再質問4
前向きな答弁であったとポジティブに捉えているのですが、違和感が拭えない部分もありまして、例えば、昨年、市民団体がゼロカーボン×○○ということで、他の部とのコラボレーションを企画したのですがその時には縦割りの障壁で実現ができませんでした。

縦割りの打破についてはどのように考えていますか。

回答
市民、事業者の皆様が様々な課題テーマに対して取り組んでいただくことは大事だと思っております。


そういった場面があるときにはこういった環境というもののテーマとしてこちらから発信していくことも大事だと思いますので、そこで、環境だけではなく様々なテーマで地域の課題、取り組みを推進していくことが必要だというふうに考えております。

再質問5
第3次町田市環境マスタープランの改定に先立ってパブリックコメントを実施する予定と聞いております。


パブリックコメントの実施の際は、長文のPDFだったり冊子を読む必要があって、パブリックコメントに参加するのは関心の高い方に偏ってしまうように思います。
例えば、市民団体等から説明を求められた場合、説明はしていただけるのでしょうか

回答
町田市では、市の計画に対するパブリックコメントを実施する際には、計画の素案及び概要版を町田市ホームページのほか、市庁舎や市民センターなどで資料の閲覧及び配布を行っております。


第3次町田市環境マスタープランの改定に伴いましてパブリックコメントを実施する際には、計画の素案の内容に関しまして、市民の方々などからお問い合わせがありましたら、環境資源部の方で丁寧に対応させていただきたいと考えております。


また、環境マスタープランを改定いたしましたら、様々な機会で市民の皆様にご案内、ご説明をさせていただきたいと考えておりま。

意見
市民の方々からお問い合わせがありましたら丁寧に答えていただけるとご答弁いただきましたので、市民団体の方から質問があれば説明いただけるというふうに理解いたしました。


また、今年度は第3次町田市環境マスタープランのほかにも、町田市子どもマスタープランもパブリックコメントの実施が予定されております。
こちらについても、市民団体からの要望があれば説明の機会を設けていただくようお願いいたします。


とはいえ、パブリックコメントの段階でできることは限られていて、本当はパブリックコメントの前の検討の段階で審議会の議論だけではなくより多くの市民の声を取り入れていただきたいというのが私の意見です。以前にパブリックコメントの前に住民ワークショップなどを求めたのですが、今回は策定ではなく改定なので、難しいというふうに伺いました。


市民の方の行動変容を促すには、計画に関わった私たちの計画という意識が生まれることが大事だと思っております。現在も様々な分野でアンケートなどは取ってくださっているのですが、アンケートに回答した人が、自分の意見が計画のどこにどのように反映されているかはわからない状態です。


市民の声をどのように受け止めていくのか、計画に反映させていくのか、それは各自治体市長の考え方によって様々です。市の最上段の計画であるまちだ未来づくりビジョン2040では共に創るという意味の共創を掲げています。計画をつくるプロセスにおいても、共創の観点をより一層大切にしていただきますようお願いいたします。