性の多様性について

皆さんは外出先でトイレに行きたくてもいけないという経験をされたことはありますでしょうか。
生きていく上で人として当然のことができない方々がいらっしゃいます。
性的マイノリティの方とお話をしたときに、トランスジェンダーの方から外出先でトイレに行けないことが一番の困りごとだと伺いました。
男女どちらのトイレにも入りづらい多目的トイレは障がい者でないのに使うのはためらいがあるそうです。
また、10代の頃は誰にも言えず孤独だったということも伺いました。
1)小学生・中学生に対する相談先や支援団体の周知方法は
(回答)
各学校では、児童生徒が性に関する不安や悩みをはじめ、心や命などを含めた学校生活や家庭生活への不安や悩みを抱えた場合には、担任や養護教員、スクールカウンセラーなど相談しやすい教職員に相談するよう促して、学校全体で組織的に対応しております。
あわせて、学校以外の相談窓口についても、毎年度、東京都から配布されている相談窓口の一覧を長期休業前に年3回、全児童生徒に配布し、周知をしております。
さらに、児童生徒に貸与しているタブレット端末には、10カ所以上の相談窓口が掲載されている東京ホットメッセージチャンネルや、24時間365日、誰でも無料匿名で利用できるチャット相談窓口「あなたの居場所」などをブックマーク登録しております。
これらの相談窓口についても、相談先一覧を配布する際に、タブレット端末でブックマーク登録されていることを児童生徒へ周知し、いつでも相談できる環境を整えております。
(再質問)
タブレットの資料7から9ページ目をご覧ください。
年3回の長期休暇の前に配布いただいている相談窓口一覧表ですけれども、今、子どもたちは電話するということがあまり得意ではなくて、LINEなどでの相談を望むと聞きました。この一覧表の中で、SNSの相談と書かれている10の答えるはネットのスマホトラブル相談、そしてもう一つは、8の児童生徒を性暴力から守るための相談窓口であって、どちらも性の多様性の悩みを相談できるようには感じられません。
そして、匿名で相談できると書いてあるのは唯一、3のSNSと教育相談のみです。
よくよく確認すると、次のページに匿名で相談することができますと書かれているんですけれども、読み解くのに少し工夫が必要な資料となっています。
子どもたちにとって分かりにくいように感じますが、もう少し分かりやすくすることは可能でしょうか。
また、電話相談についても、子どもがかけるのであればフリーダイヤルであって欲しいと思います。
町田市には子どもが何でも相談できる無料のまこちゃんダイヤルがありますが、まこちゃんダイヤルも載せてはいかがでしょうか。
(回答)
相談窓口一覧につきましては、東京都の様式を元に作成しているものでありまして、構成及び内容について追記や変更できることは各市町村独自の相談窓口を記載することに限られております。
そのため、相談窓口一覧を配布する際には、子どもたちが相談しやすいように相談の流れが記載された資料も併せて配布いたしまして、性の多様性に関することも含めた、どんな悩みでも匿名で相談できること、電話、メール、SNSなど相談しやすい方法で相談できること、また必要に応じて関係機関につなげていくことなど、児童生徒へ引き続き周知をしてまいりたいというふうに考えております。
また、まこちゃんダイヤルなど、各関係機関が設置している相談窓口につきましては、毎年、子どもたちに、関係機関からカードやパンフレットなどが配布されております。
各関係機関から適切な時期に配布されることで、子どもたちの意識の啓発にもつながり、より効果があるというふうに考えております。
(再質問)
学校での取り組みは分かりました。
市の性の多様性の取り組みを推進している男女平等推進センターでは、小中学生向けに相談先の周知について実施していることはあるのでしょうか。
(回答)
男女平等推進センターでは、性の多様性を理解し尊重するため、一人一人ができることを具体的かつ簡潔にまとめた4ページごとのパンフレットを作成し、市内小中学校に配布しております。
市の相談先につきましても、パンフレットに記載し周知を図っているところでございます。
(再質問)
タブレットの資料の10ページから13ページをご覧ください。
ただいまご紹介いただいたパンフレットは子どもにも大人にも分かりやすくて、とてもよくできていると思います。
学校に配布されたのは各校10部だけと聞いています。
本当は全員に配布できるといいのですが、例えば、学校の保健室などに掲示できないでしょうか。
(回答)
学校の掲示物につきましては各学校が子どもたちの実態やまた教育活動の内容などを踏まえ教育的効果があるものを掲示しております。
そのため、性の多様性のパンフレットにつきましても、時期や目的に応じて学校が判断して掲示をするということになっております。
(再質問)
先ほどの男女平等推進センターのパンフレットには町田市の相談窓口を掲載していただいてますが、先ほど申し上げたように、子どもたちは電話相談よりもLINE相談を望むことが多いと聞いておりますので、東京LGBT専門LINE相談などを追加してはと思うんですけれどもいかがでしょうか。
(回答)
東京LGBT相談については町田市ホームページのキッズページ内相談コーナーのいろいろな性に関する相談という項目の中で、町田市以外の相談先として紹介をしております。
紙媒体のパンフレットにつきましては、紙面の限りもありますが、様々なご意見を踏まえ、子どもから大人まで誰にでも分かりやすく知りたい情報が掲載されたものとなるよう努めてまいります。
(意見・要望)
性の多様性に関する悩みを抱えている子どもたちもいると思います。
一人で抱えてつらい思いをしなくても済むように相談ができて、支援が受けられる体制がより充実するように期待をいたします。
2)市の公共施設にはみんなのトイレを整備する基準はあるのか。みんなのトイレはトランスジェンダーの方は利用できるのか。
(回答)
市では今から32年前になりますが1993年に全ての人が安心して快適に住み続けることができる地域社会の実現に資することを目的として、町田市福祉のまちづくり総合推進条例を制定しております。
本条例には、市の公共施設を含む不特定多数の方が利用する施設において、車椅子の方や高齢者、妊婦の方、乳幼児を連れた方などにとって使いやすい機能を備えた、いわゆるみんなのトイレを設ける整備基準がございます。
みんなのトイレは、車椅子使用者や異性による介助が必要な方のほか、性別と性自認が異なるトランスジェンダーの方など男女別のトイレが利用しにくい方でも利用できるトイレとなっており、ビクトグラムの掲示により設備機能を図で表しております。
(再質問)
町田市のみんなのトイレは、トランスジェンダーの方も利用してよいとのことでした。
みんなのトイレの設置箇所に関する基準を確認させてください。
(回答)
町田市福祉のまちづくり総合推進条例施行規則におきまして、みんなのトイレは、一般の便所に近接し、分かりやすい位置に設けることと整備基準を定めております。
また、より詳細事項を定めた町田市福祉のまちづくり総合推進条例整備基準等マニュアルにおいては、男女が共用できる位置に設ける、利用者が位置を把握しやすいよう一般用の便所と一体的、もしくはその出入口付近の近くに設けるなどとしております。
(再質問)
お話を伺ったトランスチェンジャーの方によると、例えばですけれども、JR町田駅のトイレは、男女が別れる前にみんなのトイレがあるんですけれども、小田急町田駅のトイレは、男女が別れた後にその奥にみんなのトイレがあるので入りづらいということでした。
例えば、小田急町田駅東口改札を出たところにあるトイレは、男子トイレに入ってすぐ右手にみんなのトイレがあるそうですが、整備基準に照らし合わせると問題ないのでしょうか。
(回答)
お尋ねのトイレにつきましては、整備基準に照らせば問題はないという認識でございます。
ただ、様々な配慮が求められる現在社会においてはそうしたお声があるということも一定の理解をしていると思います。
(再質問)
一定の理解をしているということですけれども、今後トイレを設置する場合には、男女別れる前にみんなのトイレを設置いただくように、整備基準もぜひ合わせていただくことを要望いたします。
また、みんなのトイレに表示されているピクトグラムで、男女が並んでいるものが、性別を問わないオールジェンダーという意味ということなんですけれども、周囲の人に聞いてもなかなか知っている人がいなかったり、分かりづらいということでした。
ぜひ周知いただきたいのですが、いかがでしょうか。
(回答)
ピクトグラムは、言葉の違いや年齢等に関わらず容易に理解できる世界共通のユニバーサルデザインとして、世界的に普及をしているものでございます。
日本におきましても1964年の東京オリンピックを境に、多くのピクトグラムが、不特定多数の方が利用する様々な施設で掲示をされ始めております。
また現在も新しいピクトグラムが作られておりますので、市といたしましても折に触れ図、記号のデザイン等の意味について周知をしてまいります。
(意見・要望)
周知いただけるということでありがとうございます。
3月にオールジェンダーを含めた新たなピクトグラムのシールを作っていただいたと聞きました。
ただ、市役所のみんなのトイレにほとんど貼られていないところが多いようなので、早期に貼っていただくように改善をお願いいたします。
性的マイノリティの方のお話を伺うと、これまでつらい思いをしてこられた方が大勢いらっしゃいました。
差別や偏見が無くなり、生きづらさを抱えずに暮らせるようにと強く願います。
一人一人がその人らしく生きていけるように、今後も様々な取り組みを積極的に推進いただくことをお願いいたします。