「ゼロカーボンシティまちだ」宣言後の市民周知も含めた取組み

温暖化対策は市民、企業、自治体が一体となって取り組まなければならない緊急で重要な課題です。そのために、庁内組織の名称変更や市民への周知や対話を進めるための組織として「気候市民会議」を提案しました。

質問
2022年1月に「ゼロカーボンシティまちだ」が宣言され、1年が経過いたしました。この1年の取組と環境先進都市を推進するための体制について伺います。

回答

市では2022年1月にゼロカーボンシティまちだを宣言し、さらにこのゼロカーボンシティまちだを実現するための土台作りとして位置づけた第3次町田市環境マスタープランを2022年4月にスタートさせております。
まず、ゼロカーボンシティに向け、再生可能エネルギーの利用拡大として、2022年4月から町田市バイオエネルギーセンター(愛称名バイエネ君)で発電した電力を鶴見川クリーンセンターで活用する電力の地産地消に取り組んでいます。2022年1月の段階の想定になりますが、2022年4月から2023年3月までの1年間の電力使用による鶴見川クリーンセンター内のCO2排出量を2021年度と比べて約40%削減することを見込んでいます。町田市バイオエネルギーセンターからの電力供給につきましては、鶴見川クリーンセンター以外の公共施設への拡充を進めてまいります。
省エネルギーの普及導入につきましては、市民向けにガスから水素を取り出して電気とお湯を作る家庭用燃料電池、いわゆるエネファームの設置奨励金を2022年度に新設し、150件の募集枠に対して182件の応募をいただきました。このエネファームを家庭で利用しますと、利用する前のCO2排出量と比べて1年間で1軒あたり1330kg、約38%削減できると見込まれております。今回のエネファーム設置奨励金事業により、CO2排出量の削減量は1年間で約200トンCO2となります。今後も更なる普及に向けて取り組みを継続してまいります。
また、次世代自動車の普及促進につきましては、町田市バイオエネルギーセンターの駐車場内に電気自動車用の急速充電器を設置し、2022年6月から運用を開始しました。運用開始月の利用回数は100回程度でしたが、広報まちだ等での周知の結果、月の利用回数は約6倍の600回程度まで増加しております。今後も、電気自動車用急速充電器の設置を増やすとともに、その利用案内を行ってまいります。
宣言後の市民周知につきましては、市ホームページ、広報まちだ、エコ町田及びインスタグラムなどを通して定期的に発信を行うとともに、6月にはFC町田ゼルビアのホームゲームにおいて、電光掲示板で省エネルギーや再生可能エネルギーのPR動画の放映を2回行いました。また、9月には町田市民大学で市民の皆様に向け講義を行い、12月には町田市学長懇談会で各大学などに向け第3次町田市環境マスタープランの概要説明や、町田市が進めているゼロカーボンシティに向けた取り組み、各大学などで活用できる国や東京都の補助制度の説明を行いました。今年の3月5日には町田市バイオエネルギーセンターにて次世代自動車をテーマとした市民参加型の町田いいことフェスタを開催し、市民の皆様には見て体験して楽しく学んでいただいたところです。
今後も市民の皆様がゼロカーボンシティを理解し行動していただくことが重要であると考えておりますので、ゼロカーボンシティに向けた省エネルギー再生可能エネルギーの普及・導入について丁寧に発信してまいります。

再質問
町田市が掲げている2030年度までに2013年度比で温室効果ガス排出量を33%削減する目標やその先の2050年までのカーボンニュートラルを達成するにはしっかりとした進行管理とともに体制の強化も必要だと思います。そこで、実際にゼロカーボンシティを推進するための体制について、計画の推進や進行管理をする体制はどのようになっているか確認させてください。

回答

市では地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づいて策定したゼロカーボンシティを進める計画が2つございます。1つは第3次町田市環境マスタープランにまとめており、地域全体の温暖化対策を記載した地球温暖化対策実行計画区域施設施策編。もう1つは、町田市が1事業者としての温暖化対策や温室効果ガスの削減目標などを記載した町田市第5次環境配慮行動計画です。
ゼロカーボンシティを推進するための計画の進行管理や体制についてですが、まず、第3次町田市環境マスタープランの進行管理をする組織としては町田市環境管理委員会がございます。町田市環境管理委員会の構成は、環境資源部長を委員長とし、第3次町田市環境マスタープランで位置づけました再生可能エネルギーなどの利用拡大など5つの重点プロジェクトを所管する課長15名で構成されております。さらに、第3次町田市環境マスタープランの進捗状況の把握や点検、市への提言を行う市の諮問機関であります町田市環境審議会がございます。この町田市環境審議会は、学識経験者5名、事業者4名、市民4名の合計13名で構成されております。次に町田市第5次環境配慮行動計画の進行管理をする組織といたしまして町田市省エネルギー等対策会議がございます。町田市省エネルギー等対策会議の構成は、環境資源部担当の副市長を議長、議長以外の副市長、教育長を副議長としまして22名の部長員とした会議でございます。また、町田市第5次環境配慮行動計画に続けられている取組を評価する組織として、町田市環境マネジメントシステム外部評価委員会がございます。この外部評価委員会は学識経験者3名、事業者3名、市民の方3名の合計9名で構成されております。市では、この4つの組織において定期的に会議を開催し、取組の実施状況、成果指標の推移などを点検し改善していくという、PDCAサイクルを活用して計画の進行管理の体制を行っております。

再質問
世田谷区では、気候非常事態宣言をした後に世田谷区気候危機対策会議という会議を設置しております。この会議は両副区長の下、教育長や各部長などで構成されており、町田市省エネルギー等対策会議と同じような会議体となっております。世田谷区気候危機対策会議では、温暖化対策に関する施策の策定や推進に関することを審議するほか、いわゆるグリーンインフラの整備や猛暑対策など地球温暖化対策の緩和策や省エネルギーの推進、それから温室効果ガスの吸収源である緑の保全などの適応策をテーマに区で行うべく取組について議論をする位置づけもあります。このように会議体の名称と区として取り組むべきことが合致しており、非常にわかりやすく、職員の皆様の機運醸成や連携の強化にもつながるものになっております。そこで町田市も、世田谷区の世田谷区気候危機対策会議を参考に、市民にも職員にもわかりやすい会議名称、省エネ会議ではなくて、ゼロカーボンシティに沿った会議名称に変えたり、取組内容等を新たに設定して、ゼロカーボンシティについて全市を挙げて取り組んでいるという意気込みを市民の皆様にも知っていただくとともに、ゼロカーボンシティに向けた推進体制の強化を図るべきだと思いますが、いかがでしょうか。

回答

市では、温対法に規定する地方公共団体実行計画の策定及び推進に貢献するため具体的に何を行う会議かを示すことから、町田市におきましては、町田市省エネルギー等対策会議と銘打って2017年度に設置しております。町田市省エネルギー等対策会議では、直近で町田市第5次環境廃炉行動計画の策定や推進計画で掲げている年度目標の設定などを定めており、それらに加えましてPDCAサイクルを活用した運用をしております。このように町田市省エネルギー等対策会議の設立の趣旨、名称内容につきましては一致しているものと認識しておりますので、今のところ、会議名称の変更は考えておりません。
推進対策の強化につきましては、2022年度に町田市小エネルギー等対策会議の下に、市・庁舎や学校など公共施設を管理する部門の課長6名で構成される専門の作業部会を設置し、市の公共施設における脱炭素化に向けて省エネルギーや再生可能エネルギーの設備の導入の手引きとなります町田市公共施設脱炭素化推進ガイドラインを取りまとめ、町田市省エネルギー等対策会議で協議し、策定に至ったところです。
先ほどご提案いただきました。ゼロカーボンシティに向けた推進体制の強化につきましては、社会情勢などに即する計画の見直しや新たな計画の策定など、さまざまな今ご提案いただきましたゼロカーボンシティ推進、ゼロカーボンの推進のためのテーマに応じて、町田市省エネルギー等対策会議の下に作業部会の設置を行い、その内容例えば全職員が閲覧可能な全庁掲示板に掲載するなどの方法も使い、全庁一丸となって仕組みの構築を行うことを考えており、それを行うことが推進体制の強化になると考えております。

再質問
ゼロカーボンシティに向けた市民への周知や対話の手法として、気候市民会議という市民会議を提案いたします。気候市民会議とは無作為抽出によって選ばれた市民が温暖化対策を含む気候変動対策について話し合う会議です。市民参加の手法の一つとしてヨーロッパでは広がりを見せており、日本でも武蔵野市や札幌市で行われた市民会議は注目を集めております。近年、地球温暖化が原因とみられる異常気象の多発など、私たちの生活は大きな影響を受けており、そこであらゆる人が気候変動への気づきや行動変容へとつなげていけるような市民参加型の会議の必要性を感じております。
気候市民会議は、町田市においてまだ取り組んでいない周知や対話の新たな手法であると思いますので、このような手法を町田市としても何らかの形で実施してみてはどうでしょうか。

回答

市では、ゼロカーボンシティまちだを実現するための計画や施策の周知につきましては、これまでに様々な方法を実施しております。市民の皆様、事業者の皆さんとの対話ということにおいては先ほども触れましたが、例えば、学識経験者、市民、事業者を構成メンバーとしました町田市環境審議会では、専門的な調査や環境政策の立案、市への施策提言やご助言をいただいているところです。
2022年1月に開催しました町田市環境シンポジウム2020では、地球温暖化対策の効果的な推進に向けて、大学の教授をファシリテーターとし、市民団体、事業者、国、市の4社で様々な意見交換を行ってまいりました。
また、毎年行っておりますエコ環境に関する市民アンケートにつきましては2022年4月に行っておりまして、無作為抽出した市民3000人を対象に実施しており、いただいたご意見につきましては、市の環境政策や取組の参考とするとともに、このアンケートは市民の皆様に気づきや行動変容のきっかけになる啓発ツールとしても活用しております。このような方法により、市の思いを一方的に伝えることだけではなく、ともに学び、考え、行動する機会を創出することは大変重要だと認識しております。対応を通じた新たな市民協働の手法として今回貴重なご提案をいただきました。市としましては、市民の皆様がゼロカーボンシティを理解し、行動していただくことが重要だと考えておりますので、市民協働の一つの手法として、必要に応じ、今後の参考にさせていただきたいと思います。

私の提案

非常に前向きなご答弁をいただいたと思います。今後に期待いたします。かつて町田市で行われましたゴミゼロ市民会議には多くの市民が参加し、難しい問題に対して市民と市が共に手を取り合い、乗り越えてきたと聞いております。誰もが自分自身に関わる問題とし、ゼロカーボンシティまちだ宣言にも記述されているように、市民、事業者、市が共に手を取り合い、取り組んでいくために、ゼロカーボンシティ版としてのゴミゼロ市民会議のような会議体が今まさに必要だと思います。杉並区では、新年度予算として、無作為抽出で選ばれた区民が気候変動対策について議論する気候区民会議の設置に向けた調査検討が予算計上されております。環境先進都市ゼロカーボンシティまちだの実現に向けて2年目は市民を主体とした協働をさらに推進いただきたいということを要望します。